少し前までの賃貸経営といえば、大地主さんが相続税の対策のために、または固定資産税対策に行うのが主流でした。つまり、所有している土地の相続税や固定資産税の課税を軽減し、ご先祖様の財産を維持するための「手法」として利用したのが、賃貸経営であったわけです。
したがって、賃貸経営は税金対策という側面が強く、その収入についてはとりあえずローンが返済できて管理費用が稼げれば良いという程度で考えられていました。しかし、大家さんがあまりに相続税対策、固定資産税対策に目を奪われ、肝心な「収益性」を軽視し過ぎたため、これが空室の増加に繋がってしまったのも事実です。
これからの賃貸経営は過去の「税金対策」の発想からの脱却とまではいかなくても幾分の転換が必要になってくるでしょう。いかに「収益性」を上げるかを考えなければいけません。それはある意味、会社経営に通じるものがあります。会社の経営者は資金と人材を投入して「収益」を上げることに日々汗をかきます。賃貸経営はどんなに安くても何千万円、場合によっては何億円もの資金を投入し、それを何十年の長期間にわたり回収していく立派な事業です。賃貸経営をする前に十分なリスク分析をせず、ただ他人任せにしていたのでは、いい結果を生むわけがありません。
アパート・マンションを持つ人自らが経営者としての自覚を持ち、十分なリスク分析をし、最善の経営を行うことがなにより大切なのです。

